旧統一教会のことから社会問題になって、NHKスペシャルでも取り上げられていたのは「宗教2世」と言われる人たちのこと。
11月3日の夜、NHKでやっていました。「重い番組だな〜」と、ちょっと引き気味だったのに、最後まで見てしまったのは、出演者の熱演がすごかったから。
ある宗教の熱心な信者である母親役は、田中麗奈さん。若くて可愛い女優さんという印象だったのが、その、真に迫る演技力に圧倒されました。
その姉妹役の二人(河合優美さんと根本真陽さん)、父親役の森山未來さん・・・みんな、すご〜い、迫真の演技‼️
「母はどうして神様を信じたのか?」・・・母親がある宗教団体に入ったことで、ひとつの家族が崩壊していく様子。実際に、生まれた環境で、いろんな思いをしている人がたくさんいるのですよね〜。
番組の中で印象的だったのは、母親役の田中麗奈さんが初めて宗教の集会に顔を出した時の体験。
2人目の子どもが生まれるというのに、ガスも止められているような経済状態。どうやって生きていけばいいのか不安ばかりが募る。自分自身に全く価値を感じられていない。誰か助けて!と心の中で叫んではいても、決して人には言えない・・・。
そんな彼女の表情が一変したのは、「あなたはそのままでいいんですよ」という宗教家の言葉。
「そんなことを言われたのは、生まれて初めてです」と。
その言葉に、初めて自分という存在を肯定できたのですね。ここに居ていいんだと。そこから宗教にのめり込んでいく彼女・・・。
そこに全てが凝縮されているように感じました。誰かの、そのひとことで、人は救われるのですよね〜。その心理が痛いほど伝わってきました。
宗教が悪いわけではない、“ありのままの自分を受け入れてくれる“存在が、人には絶対に必要なんだと、改めて思ったことでした。
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