終末期のがん患者やその家族に向き合い、体だけではなく心の痛みを和らげる緩和ケア。
緩和ケア医の大橋洋平さんは、自らも完治が見込めない希少がんを患いながら、終末期を支える仕事を続けている。
2018年、がんになった大橋さんは、100キロ超あった体重が40キロも減った。
落ち込みながらも仕事を再開。
手術から半年経って、ふと思った。
「俺、今、生きてるよな」「昔みたいに食べられないけど、焦らんでもええや」と。
緩和ケアは「よりよく生きること」を強調するが、「よくなど生きられない」という告白は反響を呼び、「緩和ケア医が がんになって」の出版に繋がる。
本の執筆にとりかかった時、「肝臓転移」を宣告され、発病以来、最もへこんだ。
「あと1000日生きられる」と言われたところで、1日ずつ減るカウントダウンの先にあるのは「死」。
ならばと思いついたのが、余命ではなく「足し算の命」。
「転移を知ったとたんのどん底の日がスタートで、朝起きるたびに増えていく。ちなみに本日、528日です」と。
なるほど‼️プラスしていく発想なんですね〜
「その気持ちが分かる」などと、軽はずみには決して言えませんが、何となく「そうなんだ〜」と腑に落ちた感覚になりました。
緩和ケアとは「生きることを応援する」医療。
「打つ手が無くなった人が死を待つ場所」ではない。
「私は前のように食べられないし、前のようには生きられない。そこに執着するほど苦しくなる」
「でも、『前と違っていていい』と、価値観を変えれば気が楽になり、生きる力が湧く」
「『何』をあきらめ、『何』を頑張るのか、その気づきの支援が私たちの仕事です!」と。
ご自身ががんになって苦しんだことで、ますます人に添える仕事をしておられるのですね。
「価値観の切り替え」は、そんなに簡単なことではないでしょうが、大橋さんの生き方に勇気をいただきました。
今日はちょっと重いテーマにお付き合い頂きました。
明日もこの続き「傾聴」について響くことがありました。
良かったら読んでみてください。
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