〜1997年のイタリア映画。ロベルト・ベニーニ監督・脚本・主演作品。第二次世界大戦下のユダヤ人迫害を、ユダヤ系イタリア人の親子の視点から描いた作品。第51回カンヌ国際映画祭で審査員グランプリを受賞〜
以前に書いた「ファミリー」のブログは母親の愛情がテーマでしたが、今回は父親の愛情が、そのテーマです。
1939年のイタリア。主人公は、何とも軽いユダヤ系イタリア人のグイド。
グイドは小学校教師ドーラに一目惚れし、結婚。かわいい息子・ジョズエが生まれる。
しかし3人はナチスによって強制収容所へ送られる。
恐ろしい収容所の環境の中、グイドは「これはゲームだよ」と、息子が恐怖を感じないように、次々と笑わせながら説明する。
それは、軽過ぎるほど軽いギャグの連続なのです。私は、この辺りでバカバカしくなって、途中で見るのを止めようかと思ったほどでした。
ところが最後の方のシーンで、局面が180度変わったのです!まさにパラダイムシフト‼️
戦争が終わり、強制収容所から解放される前日、グイドは兵士に見つかって連行されてしまうのです。連行されながらも、息子の前ではおちゃらけて、バカになりきって、「ゲーム」を貫き通して、、、
その直後、銃声だけが響き渡る‼️
そこで私は、自分でも思いがけずに号泣してしまったのでした。
それまでの軽いノリと、最後の結末の、深い深い父親の愛情、、、その対比に、私の心が理屈抜きで震えたのだと思います。ジンワリと泣けるのではなく、突如として号泣する、、、あんな体験は初めてでした。
そして、映画の最後のシーン。それは、その翌日に収容所にやってきた連合軍の戦車に、息子のジョズエが意気揚々と乗り込むシーン。その無垢な笑顔‼️
「どんな過酷な状況であっても、希望を捨ててはいけない」
それこそが、グイドがジョズエに伝えたかったことなのです。だからこそ、
「ライフ・イズ・ビューティフル(人生は美しい)」‼️
どんな状況になってもなお、「人生は美しい」と信じることができたなら、人は乗り越えることができるのではないでしょうか。
これは、私の人生において忘れることの出来ない映画のひとつです。
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