朝日新聞のひととき欄、78才の女性の投稿です。
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冷たい雨の降る中、孫2人の就職内定と大学入学祝いを届けに、娘一家の家を訪ねた。久しぶりにみんなと楽しいひと時を過ごし、帰ろうと玄関を出たら外はまだ冷たい雨。
娘と上の男の子の孫が見送りに出て来てくれた。寒かったので娘に家に戻るように促し、孫にも「もういいから帰って」と言ったが、「駅の近くの店で買うものがあるから」と孫は駅まで一緒に歩いてくれた。道々、今後の生活について楽しそうに話してくれた。
駅について、「じゃあね」と手を振って別れた後、何となく孫が歩いて行った方を見ていた。しばらくすると、孫はくるりと回り、元の道をこちらへ歩いてくる。
やっぱり!私に気を遣わせないよう「買い物がある」と言ったのだ。私の姿に気がつき、ちょっとバツが悪そうに笑う孫・・・。私が孫の肩をパンとたたいて、「優しすぎだよ」と言うと、もう一度手を振って帰っていった。
小さい時から優しい子だった。一人暮らしの私は寂しい時も多いけれど、気持ちの優しい孫にいつも慰められ、元気をもらっている。ありがとう。何だか急に胸が熱くなり、涙が出そうになったので急いで駅の階段を上った。
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ジ〜ンときたので、お裾分けです。ほのぼのと温かい気持ちになりました。
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