ある日の新聞の、「声」の欄の投稿です。書いているのは46歳の女性。
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「父の最期 後悔ばかりで泣く」を読みました。私もかつて同じ思いをしました。母は右半身マヒで、昼間はヘルパーさん、夜は私が見る生活が続きました。食事の準備をして出社、帰宅後も着替えやトイレ介助。「早くして」「またトイレ?」とひどい言葉をかけました。
7年前のある日、出勤間際に用を頼まれ、投げやりな態度で出社。その数時間後に母は自宅で息を引き取りました。悲しさと自分の身勝手さに絶望しました。
その後、私も親になってかんじました。「子どもに自分の面倒を期待する親」は少ないのではないか。親は子どもの幸せを一番に思うのではないかと。投稿者のお父様も、泣く息子を見てほほえんでいるのでは?
今は身内を亡くした方に少しでも寄り添える人間になりたいと思っています。それが母への償いにつながるような気がしています。
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この女性は中学から20年以上介護していたと言います。当時50代で倒れたお母さん。「ごめんね」が口癖だったとか。
「こっちだっておなかすいてるんだよっ」。学校から疲れて帰宅したときなど、母からなにかを頼まれると、思わずいらだちをぶつけてしまうこともあった。母は泣き、自分も泣いた。重苦しい家の空気が嫌で、玄関先から足をふみいれることができない日もあった・・・。
う〜ん、辛いですね〜。お母さんもどんな思いだったことでしょう。
そして、この投稿には続きがあります。その女性は、その後「介護職員初任者研修」を受講し、「いつか介護の仕事ができれば、少しは母に許してもらえるかなと思っています」と。
いろんなことを考えさせられる投稿でした。
そして、今、健康で動けることの幸せをしみじみと感じています。
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