フジテレビのノンフィクション番組のタイトルです。
引っ込み思案だった小学生時代。中学はトップクラスの成績。大学卒業の手前で突然引きこもりになった北野ヨウヘイ君。
困ったお母さんは、「はぐれ雲」という、引きこもりの人のための富山の自立支援施設に彼を送り込んだ。
「はぐれ雲」の主催者は川又さんという60代の男性。
自身も「東大を出て医者になれ」と親から強制されて、高校卒業と同時に家を出たという経験の持ち主。
親が敷いたレールを押し付けられる子供たちを救いたいと、この施設を作ったとのこと。30年間で400人以上の若者を社会に送り出している。
午前と午後に3時間ずつ、農作業をする。「土を触るとエネルギーがもらえる」「昼間、外で体を動かすと、夜は寝られる」と。
やることは「昼夜逆転の生活を規則正しい生活に変えていく」のみ。
川又さんの奥様の佳子さんが、食事の世話などを一手に引き受けている。
そのやり方が徹底している。お皿の並べ方、分け方、後片付け・・・全て当番制でみんなでやる。
最初は出来なくても、できるまで何度でも教える。
あきらめて手を貸すことは絶対にしない。
「うちのことって大事なんですよ〜」と佳子さん。
自宅に居た時には一切手伝いをしたことが無いという北野君に、根気強く、粘り強く接する。
何度教えてもらっても、北野君、その全てが面倒臭い。ふてくされた態度。
最初は、「自分は無理やりここに入れられた」という思いが強かったのでしょうね〜
入寮したあとの親からの連絡はラインだけ。
でも、彼は全く見ようともしない。
無理に見せてもらうと、昔のラインも出てきた。
今までのお父さんのラインは全てが命令口調。
「キツかったですね〜」と涙ぐむ北野君。
父親の存在が、彼を苦しめてきたのですね〜
でも、父には父の思いがあった。
父親から見ると、母親はめちゃくちゃ過保護で甘い。
「自分は怖い父親でなければダメだと思っていました」と。
そう思う父親の気持ちも分かりますね〜
引きこもりの彼が、一度だけ父親に反抗したことがあった。
「一体ボクに何をして欲しいんだ!」と。
父親は、「お前に自分の力で人生を歩いて欲しいんだ」と話して、息子にそれは伝わったのではないかと思っている。
ところが同じ場面を思い出して、息子が言うには「お父さんから『お前、もう死ねや!』『何のためにおるねん!』と言われた」と。
見事にすれ違う父と息子だったのですね〜
そこに、何ともいえない切なさを感じます。
北野君が変わったのは、はぐれ雲に入って何年か経ってから。
1年に1回の駅伝大会に「出てみるか?」と言われたことがきっかけと。
タスキをつなぐ駅伝大会に出たことで、自信がついたのですね〜
川又さんは繰り返し言う。
「あわてんでいいって」
「人はがんばれというけど、みんながんばっとんねん」
自分のことを理解してくれている人がいる・・・川又さんの言葉に救われますよね〜
3年目の寮生活。北野君、いつの間にか料理の腕も上げて、味付けまで任されている。
3日間のバイトまで決まった。ついに社会復帰の第1歩!
やる気あふれる働きぶりに、毎日来て欲しいと。
両親に当てたライン。「スーツが欲しい。そろそろ働こうかな」と。
3日後、お父さんからスーツが届いた!嬉しそうな北野くんの顔‼️
父と息子のすれ違いが、少しずつ解消されていく予感がして、心が温かくなりました。
はぐれ雲で教わること。それは
「何のために生きるのか」を考えるより、「今、生きていることをかみしめる」こと。
朝起きる、外で土に触れて働く、一緒にご飯を食べる、夜は寝る・・・
「考える」より「行動する」・・・シンプルで地に足がついた生活が、人としての原理原則なのかなと思いました。
ついつい、考えさせられる番組を見て、長くなりました〜
最後まで読んで頂いてありがとうございました(^^)
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