これは、本棚のスキマから出てきたPHPの小冊子に載っていたお話です。
もうすぐ4歳になる息子さんの子育て体験を書いていたのは、静岡県の32歳の主婦の方。
「息子は気づいた時から、よく泣き、食べ物の好き嫌いも多く、こだわりも強いほうでした。
買い物に行くときは本当に大変で、カートに乗るのを嫌がり、ほんの一瞬目を離したすきに勝手にお店の外に出ていってしまうような子でした。
1歳半を過ぎても意味のある言葉はひとつも出てこず、こちらの言っていることもわかっていない様子でした。
そんなある日、1歳半健診に行った私は、息子とまわりの子との違いに驚いてしまいました。
ただただ癇癪を起こす息子の様子を見て、保健師さんから出た言葉は、「病院で精密検査をしてください」というもの。発達障害の可能性があるということでした」
あぁ、初めての子育てで、それはそれは、ショックだったでしょうね〜
「それからは、もう朝から晩までインターネットで発達障害について調べる毎日。外に出るのも嫌になり、引きこもり気味になりました」
まだ未熟なお母さんは精神的に参ってしまいますよね〜
「そんな日々が続いたある日、暗い気持ちのまま、久しぶりに息子と公園に行きました。夕方ということもあり、ほとんど人がいませんでした。その中で息子に『遊ぼう』と声をかけてくれた男の子がいました。
子供たちが遊んでいるのをそのお母さんと見守りながら、なぜか私は今日初めて会ったお母さんに、『1歳半健診で引っかかってしまって・・・』と話し始めていました」
同じ年頃の子供を持つお母さん同士、何か通じるものがあったのでしょうね〜
「すると、そのお母さんが『うちもだよ。うちも健診で引っかかった』と言うので、私はびっくりしました。
そしてそのお母さんは続けてこう言ったのです。『1歳半じゃ、まだ分からないよ。それに息子さん、すごく楽しそう。それが一番大事』と。
そう言われてふと見てみると、とても楽しそうに遊ぶ息子の姿がありました。完全ではありませんが、私の中で不安が吹っ切れた瞬間でした。
そこから私の目標は、言葉を一つでも多く覚えさせることから、息子を一日に一回でも多く笑わせることに変わりました」
素晴らしい気づき‼️お母さんも息子さんも、救われましたね〜
「そんな息子も、もうすぐ4歳になります。少し個性的な性格ではありますが、心配していた言葉も今ではうるさいぐらい話せるようになりました。
もう会えることはないかもしれませんが、あのときに大切なことに気づかせてくれた、あのお母さんに、本当に感謝しています」
実は、うちのナント君(7歳)の小さい頃も全く同じ。3歳になるまでは言葉ひとつ出さず、癇癪を起こしたり、大声でわめいたり・・・娘は心配して、発達障害の子供たちの教室に通っていた時期もありました。
その当時娘一家は大阪にいて、私は仕事が忙しく、子育ての不安な気持ちを聞いてやることができなかった・・・辛かっただろうな〜と思います。
子育てで、悩んで、迷って、ひとりで不安を抱えているお母さんが、どれほどたくさんいることでしょう!
このお話のお母さんは、偶然出会った人に救われて良かったけれど、精密検査をという前に、誰かが話を聞いてあげるとかはできなかったのかな〜
ちなみにうちのナント君も、3歳になった途端に、まぁ、しゃべることしゃべること・・・笑
こうなると分かっていれば心配はしないけれどね〜
「子育ては待つこと」という言葉の意味を、改めてかみしめています。
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