昨日のブログの続きです。
24才で結婚した時、義母は60代。徐々に発病したのが、アルツハイマー型の認知症でした。
その頃は、まだ情報も少なく、相談できるところも限られていました。
「ボケ老人を抱える会」なんて言うのもあったりして。今はそんな表現はしませんよね。
他人ごとの時は、なんでそんな会があるのか?なんの意味があるのか?全く分かりませんでした。
ところが、自分に直接降りかかって当事者になってみると、「誰かに話したい」「誰かに聞いてもらいたい」「分かってもらいたい」「同じ悩みの人の話を聞いてみたい」、、、という思いになるのです。
体験してみて、その意味がやっと分かりました。
人は、
「問題を解決することよりも誰かに分かってもらいたい。」
「悩んでいるのは自分ひとりじゃないという思いを持ちたい」
のですね。
ところで認知症の第一人者といわれているのが、聖マリアンナ医科大学の長谷川和夫先生。認知症の検査方法、”長谷川式スケール“を編み出した人です。
義母も、毎月長谷川先生に診察をしてもらっていました。
あれから30年あまり、なんと、その長谷川先生ご自身が認知症になられて、それを2017年に公表されたのです。
題して「認知症になって、伝えたいこと」
勇気ある行動ですよね〜。
なぜカミングアウトされたのかと言うと、地域で認知症の人をケアすることがとても重要であり、そのことを多くの人に知ってもらいたいという思いからとのこと。
「認知症になって、初めて当事者の気持ちが分かるようになった。それを忘れないために、日々、日記をつづっている。」
「こんなに大変だとは思わなかった。でも認知症になったらそれっきりだと思っていたけれど、それは間違っていた。自分の中では昨日までの自分とつながっている。認知症になっても、今の自分と変わらない部分もたくさんある。」
「心がけているのは、明日やれることには、今日、手をつけること。手をつけると未来に足を延ばしたことになり、楽しみも増える。未来はやがて今になる。」
「つまり、未来を先取りしよう」
ということだそうです。
未来の先取り、、、素晴らしい言葉ですよね〜
当事者になって、初めて分かる。
分かることが増える。
そして、それをごまかさず、見えを張らず、受け入れていけば、必ず、より豊かな生き方ができる。
人生の達人を見習いたいです‼️
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