「自由奔放」という言葉がこれ以上似合う人はいないのでは?と思うのが、作家の宇野千代さん。
“私は幸せ 昔も、今も、これからも“・・・これは宇野千代さんが亡くなる4年前、日本橋高島屋で開かれた「九十五歳 宇野千代幸せ展」のテーマだったといいます。
誰よりも「幸せ」にこだわり、誰よりも幸せな人生を生きた人・・・時々、そのエッセーを読みたくなります。
以下は「幸福は幸福を呼ぶ」という文庫本の中から。
「世間には人に笑われることを、しんからいやがる人がいます。しかし、人に笑われるのはそんなにいやなことでしょうか」
「何か、とにかく今日から始めようと思うときには、何しろ何も知らないのに今日から始めるのですから、よく知っている人から見たら、どこかへんてこな、おかしなことがあるに決まっています」
「そうではありませんか。まぁ何に限らず、そういうものですね。しかし、1ぺん人に笑われたら、あとは笑われた者の得だ。私はそんな風にも思います」
「あなたはバカなことをしたら、一生、取り返しがつかない、とでも思っているのですか。人生とはそんなに不自由なものではありません」
「バカなことはしたくない、と言う気持ちの中には、バカなことをして、損をするのはバカらしい、と言う、損得の感情が潜んでいるのではないかと思うのですが、どうですか」
「あなたはケチなのです。物質的な意味ではないが、精神的な意味ではケチなのです。そのケチな心をもって、人生の大きな得をとり逃すようなことがあるのではないかと、私はそれをおそれているのです」
・・・まるで目の前にいて、私に話しかけてくるような語り口。
「なるほど、そうよね〜」と、思いがけない角度から心をほぐしてくれて、いつの間にかニンマリと笑えている・・・そんなエッセーです❤️
⭐️今日は金曜日。不安定な天候のこの頃、どうぞ気をつけてお過ごしください。また月曜日に。
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