99歳で、文字通り天寿を全うされた瀬戸内寂聴さん。とても魅力的な方でした。
「100歳の手前で死ねたらカッコいいけどね〜。まぁ、分からないわね」とニッコリ笑っておっしゃる映像が印象的でした。その通り、カッコいい死に方(=生き方)をされましたね。
「命ある限り書く」・・・最後まで、手書きで書き続けた人。
なぜ書き続けるのかの問いには、「まだお母さんともしゃべれない幼い娘を捨てて文学の世界に飛びこんだんから、書き続ける責任がある。私は幸せになっちゃいけないの」と。
幼い一人娘を残して家を飛び出したことが、すべての始まり。原動力はそこなのですね。それは壮絶な生き方でした。
寂聴さんの語録が並ぶ中で、私が一番心に残ったのは・・・
「どんなに熱い愛情だって、その気持ちは5年も続きやしません。それと同じで、いまコロナでどんなに孤独で苦しくても、その苦しみは永遠には続きませんよ。『すべてのものは移り変わる』というのが、お釈迦様の教えです」
「どんなに苦しくても、時が解決してくれるから大丈夫よ」と、悩んでいる人を温かく抱きしめる・・・たくさんの人が集まった法話の一場面が浮かんできます。
寂聴さんの法話を直接聞いた人、テレビで見た人・・・本を読んだ人・・・どれほどたくさんの人(主に女性)が救われたことでしょう!
改めてご冥福をお祈りします。
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