今日はちょっと重い話題です。
「人は死を背負って生きている」・・・日本ホスピス・緩和ケア研究振興財団理事長の柏木哲夫さん(84歳)の言葉です。
柏木さんは50年前、大阪市の淀川キリスト教病院で日本で初めてホスピスプログラムを始めた人。
印象的だったのは、「ホスピスの全人的ケア」ということ。
*体の痛み
*おそれや孤独感といった心の痛み
*仕事上や経済的なことなど社会的な苦痛
*生きる意味といった魂の悩み
なるほど、「全人的ケア」ってこんなにいろんな要素があるのですね〜。
その中でも「社会的な問題を忘れてはいけない」と、柏木さんはおっしゃっています。
以前看取った患者は、会社のプロジェクトを率いるリーダーだった。「仲間に集まってもらい、プロジェクトがうまく進むように自分の考えを伝えたい」・・・それが最後の望みだった。
そこで、ホスピスの家族室に机を運び入れた。会社から15人ほどが来て、2時間ほどの会議となった。力を振りしぼって会議に臨んだ患者は、感謝し、2週間ほどで亡くなった・・・。
その患者さんにとっては、そのことが何より気になることだったのですね。
「患者その人を尊重し、チームでケアし、いい最期を実現する」・・・患者の望みを実現させるのがホスピスケア、その質を高めたいとの言葉に、本気の姿勢を感じます。すごいな〜。そして心強いな〜。
もし私が全人的ケアを受けるとしたら、何が一番気になるのかな〜???
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