「わきまえない女性であったに違いない」
そんな表現から始まる昨日の新聞で、美術家の篠田桃紅さんの訃報を知った。107歳だったと。
つい先日、テレビだったかYouTubeだったかでその姿を目にしたばかり。
100歳を越えてもなお、精力的な芸術活動とその迷いのない言葉に、ヒェ〜と驚いたことでした。
今のように多様性が意識されていなかった1950年代(といえば私が生まれた年代!)に、ひとりでアメリカに渡り、水墨によるアートをニューヨークの人々に問うた人。
ニューヨークでは、墨はまたたく間に乾いてしまう。粘りや余韻を残せない。しかし「やりにくいことが私に水墨の表現の多様さを教えた」と、エッセー集の中にある。
「新しい環境を逆手に取り、創造力を鍛え、多様性というものの価値を体現した生涯であった」・・・
70年も前の時代に、自分の生き方をここまで貫いた女性がいる・・・そのこと自体に衝撃を受けました。
「強いられて何かをするのはキライ」
型にはまった常識を打ち破ってきた人の迫力は、晩年まで衰えることを知らなかったのですね〜。
すごい‼️本当にすごい‼️
作品の数々だけでなく、人として、女性として、その生き方を見せてくださった篠田桃紅さん。心よりご冥福をお祈りします。
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