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「世界一やさしい依存症入門」

薬物、ゲーム、お酒、タバコ、万引き・・・依存症の形態は多種多様。

その結果、リストカットや摂食障害などの自傷行為の側面も持っている。

「ダメ!ゼッタイ!」・・・30年以上前から使われている薬物乱用防止の標語。これに異を唱えて、精力的に社会発信をしているのは、精神科医の松本俊彦さん。

「ダメ!ゼッタイ!」という、強く否定する言葉は、逆に人を追い詰めてしまうのかもしれませんね。

ご自身も周囲に劣等感を抱き、二度と戻りたくないという、苦しい10代を体験している。なぜ依存症が起きるのかを理解する格好の入門書として書き下ろしたのが、「世界一やさしい依存症入門」という本。

本の中に登場する患者の多くは、自己肯定感が低く、周囲に助けを求める術を持たないとのこと。そうか〜自分をほめることを教えてあげたいな〜

このことは、以前もブログに書いたことがありますが、妙に腑に落ちました。

「依存症とは、安心して人に依存出来ない病気なのです」という、ある精神科医の言葉が印象的でした。

周囲に助けを求められないから、何かに依存してしまう・・・若い人たちがそんなふうに自分を追い込んでしまうと思うと、心がズンと痛みます。

◆勉強に集中するためにカフェイン入りのエナジードリンクを飲み始め、やがて市販の咳止め薬が手放せなくなった女子高校生・・・

◆名門中学に入ったとたん、成績上位者でなくなってゲームの世界にのめり込み、それをとがめる親に暴力を振るう男子中学生・・・

困り果てた親に連れられてきた二人に、松本さんは薬やゲームを禁じたりはしない。むしろ「少しならいいよ」と容認し、客観的に自分を見つめ、頼らなくてもいい状態へゆっくりと導いて行く・・・

否定しない・・・それが大事なのですね。

そして、そんな子供たちの将来への松本さんの見解に、心を打たれました。

「患者が経験する悲しみや辛さは、弱い人や苦境に立つ人への共感力が生まれ、人間としての魅力にもなり得る・・・」

そう、今の自分を否定しないで、ありのままを受け入れていけば、きっとそうなれる‼️

「自分をほめることが下手で、安心して人に依存出来なかった」・・・そんな人たちが、自分の体験を人のために生かすことができたら‼️・・・なんて素晴らしいことでしょう❤️

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