いい話

「ダウン症の息子に導かれて」

これは、月刊誌「致知」に載っていた、田中伸一さんという方の手記です。田中さんには、ダウン症の息子さんがおられます。

以前から私は、「ダウン症の子供は天使のよう」とか、「この子の親であることが幸せ」とかおっしゃる親御さんの話を聞いて、「プラスに考えるように努力しておられるんだな〜」と、その気持ちに無理があるようなことを勝手に思っていました。失礼な話ですよね〜

ところが、この手記を読んで、それがうがった見方だったことを知り、なんとも言えない感動を覚えたのです。

以下は田中さんの文章の抜粋です。

息子のおかげで多くの気づきと学びがあり、私の価値観は『仕事での成果・出世・お金』から、『人間的成長・自分らしくあること・今を楽しむこと』へと大きく変わっていきました」

田中さんの人生観を決定的に変えたのは、飯田史彦さんの「生きがいの創造」という本だったとか。

これにはビックリ‼️なぜって、私もこの本との出会いで、まさに人生観が変わったのです。

「人生は問題集のようなもの。困難を乗り越えて魂を磨いていく場である。そしてその問題集を用意したのは自分自身である」・・・そんな内容だったと思います。

「自分自身が用意した」と言うフレーズに驚き、ものごとの捉え方が180度変わりました。田中さんも同じことを感じられたようです。

「私の人生をここまで導いてくれた息子には、尊敬と感謝の念しかありません」

そう、田中さんは、ダウン症の息子さんを心から尊敬しておられるのです。「息子こそが我が人生の師」である」と言い切られるほどに。

例えば、「日常生活の中で不満そうな顔をすることがない。母親が急病で夜遅くまで検査を受けた時もにも、夕食もないまま待合室で何時間もじっと静かに待っていた」こと。

「食事の時も、長い時は10分以上手を合わせて「いただきます」をし、ゆっくりと食べる。食べることに対して心から感謝している」こと。

・・・想像するだけで、一所懸命に真摯に生きている、純粋で清らかな息子さんの姿が浮かんできます。

思い通りにならないことに耐える力、感謝する心、ありのままの自分を受け入れ、自分の気持ちに正直に生きる・・

その全てを息子さんの姿から学び、心から尊敬の念を抱いておられることが、ビンビンと伝わってくるのです。

本当に素晴らしいな〜❤️

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