応用言語学者のクレシーニ・アンさん(51才)が、自身の体験を書いておられたことがとても心に響きました。ちょっと長いけれど読んでみてください。
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今19才の長女は日本育ち。小学校3年生の時に1年間アメリカで生活したことがきっかけで、学校の勉強がわからなくなり、ネガティブな思考になっていた。
「自分はバカだから頑張っても無理」。励ましても心に届かない。コロナでオンライン授業に切り替わってひきこもり気味に。買い物に出かけても、外国人家族は目立つからと車の中で待つ。「薄い存在でいたい」と言うようになった。
高校では、クラスメートから「日本語が上手だね」。先生からは「米国では朝ご飯に何を食べるの?」と聞かれる。いじめられたわけではないけど「自分は周りと違う」と意識させられていた。
学校に行きたくない日がどんどん増えて、私は腹を立てていた。「あなたの唯一の仕事は学校に行くこと。ママとパパだって一生懸命頑張っている」って。
でも、響かずに1年で退学。その頃は、こう考えていた。「教育者の私の子どもが不登校だったり、学校をやめたりするなんて」。
退学後は自宅でスマホや動画の視聴ばかり。「今日も一日動画?」。キレ気味に言ったら、長女が泣きながら言い返してきた。
「ママとパパは仕事に行って、妹たちは学校に行って、私はずっと家にいて。何をしたいか、どうなりたいか、どこに自分の居場所があるかわからない。こんな自分が好きだとママは思っているわけ?」。
私は気付かされたんです。長女のことを理解しようとしていただろうか、って。表面では反抗する長女ですが、その内側に、自分を探すために必死に頑張っている、純粋で、繊細で、弱い姿が見えました。
心に誓いました。ありのままを愛し、信じてあげよう。そばにいて、話を聞いてあげよう、と。
長女はその後、米国の高校に進み、4年かけて3校を経験し、卒業しました。卒業時の達成感を浮かべた表情は忘れられません。
次から次に、一体いつ終わるんだろうと悩んだ時期がありました。それでも、子どもがどんな人生を歩みたいか、理解する日が訪れます。シンプルですが、子どもに話かけ、子どもの話を聞いてあげることで、それに気づくのではないでしょうか。
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娘さんの葛藤、親としての心境がひしひしと伝わってきませんか?
不登校や引きこもりの人が多いこの頃、共感できることで、少しでも気持ちが楽になるといいなと思っています。
⭐️金曜日に、長いブログで失礼しました。連休はお休みして、また火曜日に。



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