新聞で読んだ、信吉貴美子さんと言う方の投稿です。
「誰も見る人のいない真夜中の母の正装は、しっかりとまぶたに焼きついた」
とあります。
戦争末期、当時12歳の信吉さんの母親は、女手一つで姉妹4人を育てた。
食糧の配給も乏しい中、農家を訪ね、思い出の着物と交換にわずかの米を得る。
娘たちを食べさせるのに必死だったのですね〜
「交換に行く前夜、母が独りそれをまとう姿が忘れられない」と。
女性にとって、着物は心のよりどころ。
思い出もいっぱい詰まっていたことでしょう。
夜中にひとり、明日には手放す着物を身にまとって、しばし思い出に浸る母親の姿。
それは、女手ひとつで、自分たちを生かそう、守り抜こうとする母の愛の証として、幼い信吉さんの胸に焼きついていたのですね。
戦争を知らない私ですが、母の強さ、母の愛にグッとくるお話でした。
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