*料理をしていると、ついガスの火にパッと指を入れたくなる。
*熱を入れたヘアアイロンの間に、指をはさみたくなる。
「熱いことはわかっています。でもリスクがあるからこそ、やりたくなってしまうんです」…。
そう語るのは、トゥレット症と言われる症状に苦しむ37歳の女性。
本人の意思とは関係なく、声や体の動きが出てしまうのは、発達障害のひとつ「トゥレット症」の症状とのこと。
知らなかったな〜。初めて聞きました。
その女性の場合の症状が重くなったのは、中学1年の時。
突然、「あっ」「うっ」といった声だけでなく、「馬鹿」「死ね」といった言葉が出てしまう。首を後ろに何度もふったり、手で壁やドアを叩いてしまう…。そんな症状が出るなんて!
病院でトゥレット症と診断されたが、特効薬はない。「消えたい」「死なせてください」と涙をこぼす日々だった。
抗不安薬を処方されたけれど、日中起きられなくなった。友達もできずに孤独だった…。
そんな彼女が、通信制の高校に通うことになり、救われた言葉があった。
「何も隠す必要はないんだよ。サトはサトのままでいいんだよ」と。
初めて、病気のことを正面から受け止めてもらえた。
みんなの前で「トゥレット症について話てほしい」と頼まれたとき、「あ〜、生きていてもいいんだな」と思った。
試験中にチックが出ると、先生が背中をさすってくれる。友達に病気のことを話すと「全然気にしないよ。だってそれもサトの一部じゃん」と受け止めてくれる。
救われたのは「ありのままを受け止めてもらえる」ことだったのですね。
いろんな病気で苦しんでいる人がいる。「ありのままの自分を受け止める」…簡単なことではありませんね。改めてその重みを強く感じました。
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