仕事

フジコ・ヘミングさんのこと

5月26日(日)の夜、NHKで特別番組をやっていました。

4月21日、92歳で永眠されたフジコ・ヘミングさん。

その数奇な人生と、「奇跡のカンパネラ」と言われるピアノの音色が重なります。

独特の雰囲気で「機械じゃないんだから間違ってもいいのよ。音のその奥に魂が無いとダメ」と言うコメント。これがとても好きでした。

その彼女の、最後の様子。

昨年、階段から落ちて大怪我、そして今年に入って膵臓がんも見つかった。

車椅子で、耳も聞こえず、目も見えづらい、、、そんな状態でグランドピアノに向かった。

音を探るようにピアノに触れ、最後は自分でピアノのフタをそっと閉じる。

それが、ピアノに触れた最後の日だったとのこと。

その時のフジコ・ヘミングさんの表情は穏やかで、とても美しかった。

最後までピアノと共に。そして最後は自らそっとフタを閉じる、、、。

一生独身、たくさんの猫たちに囲まれて、毎日毎日ピアノと向き合ってきた人生。

スェーデン人の父は日本を去り、国籍を持たず、まわりからはいじめられ、いざピアノでデビューという時に耳が聞こえなくなり…。

いったいどんな気持ちで乗り越えて来たのでしょう?

ず〜んと、心に残る生き方を見せてもらいました。

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