いい話

「ママ、死にたいなら死んでもいいよ」

〜岸田ひろ実著 致知出版社〜

ショッキングなタイトルに釘づけになりました。

岸田ひろ実さん。1968年大阪市生まれ。知的障害のある長男の出産、愛する夫の突然死を経験した後、40才の時、自身が大動脈解離の大手術の後遺症から下半身麻痺に、、、

信じられないほどの辛い体験を、数多くしてきた方です。

大手術のあとの2年間の辛いリハビリ中、全ての希望を絶たれた岸田ひろ実さんは、思わず娘さんに「死にたい」ともらしてしまいます。

「ママ、お願いだから死なないで」とすがられると思っていたら、返ってきた言葉は意外なものでした。

「ママ、死にたいなら死んでもいいよ」

娘さんの目には固い決心が宿っていたと言います。

そして岸田さんは、

「死んでもいいよ」と許されたことで、不思議なことに「死にたくない」という思いが湧き上がってきた

のだそうです。

そこから、心理カウンセラー、セラピスト、そして講演活動へと、岸田さんの第二の人生は大きく広がっていくのです。

高校生だった娘さんの言葉、「ママ、死にたいなら死んでもいいよ」。

それは、それまでに母親が乗り越えてきたことを全て知った上での言葉。

そして、母親が今、死んだ方が楽なくらい苦しいことも、全て理解した上での言葉だったのです。

だからこそ、岸田さんは、

まるで奇跡のように、気持ちを切りかえることが出来た」

のだと思います。

岸田さんという女性の生き方の素晴らしさと共に、

娘さんの、母親への愛情、その想いに

思わず目がしらが熱くなりました。

そしてもうひとつ、この本を読んで心に深く残ったことがあります。

それは

「障害者を見かけた時、どのように接するのが望ましいのか?

ということについてです。

これは、私自身、とても知りたかったことです。

「無関心か過剰かのどちらかになりがち」

なのが普通とのこと。

そうそう、私自身は大抵、見て見ぬフリをしていました。

なぜかと言うと「特別な眼で見ては失礼なのでは?」あるいは「かえって迷惑では?」と思ってしまうから。

実はとても気になっていたのです。「何か出来ることは無かったのかしら?」と。

でも、無関心も過剰も、どちらも正解ではなく、本当に求められているのは、その中間とも言える、

「さりげない質問」

なのだそうです。

例えば飲食店に入った時、お店の人は、

「車いすのままお食事をされますか?それとも席に移られますか?」と、まずは尋ねることが大事。

大切なのは、無関心でも過剰でもなく、

本人の気持ちと向き合うこと。

そうは言っても、なかなか難しいですよね。

そんな時の魔法の一言が書いてありました‼️それは、

「何かお手伝いできることはありますか?」

困っている障害のある方やご高齢の方を見つけたら、まずこう尋ねること。

そして、この時、

「大丈夫ですか?」は禁句

とのこと。

「大丈夫ですか?」と尋ねると、人は反射的に「大丈夫です」と答えてしまうのだそうです。

それでは、聞いている意味が無いですよね。

なるほど‼️

と思いませんか?

それよりも「何か自分に出来ることはありますか?」と聞くこと。

それだと、相手は自分がして欲しいことを答えやすくなるのですね。

ちょっとしたことを知っているだけで、

今日からできることがある‼️

今度から、勇気を出して聞いてみよう!と思えました。 これは本当にありがたいことです。(^^)

「何かお手伝いできることはありますか?」                    

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