ふと、思い出すことがあります。
私にとって涙が出るほど懐かしい情景。それは、母が祖母に着物の相談をしている情景です。
いつかのブログに書きましたが、祖母は田舎育ちの超お嬢さん。お料理は大嫌い。
なので、結婚前の娘時代から、家族のご飯作りは母の役目だったようです。結婚しても隣りに住んでいたので、祖父母の夕飯は母が作って運ぶことも多かったです。
お料理だけでなく、庭の草取り以外は家事一般が不得手な祖母だったので、長女の母は、何でもこなし、何でも出来る人でした。祖母は母を頼りにしていました。
私の目から見ても、全てにおいて主導権を取るのは、娘である母でした。
ところが、こと着物に関してだけは、完全に祖母が主導権‼️
急に祖母が大きく見えたものです。(^^)
畳の部屋に着物や帯や帯締めなどを並べて、「この着物にはどの帯が合うやろか?」と、母が聞きます。
祖母は「どんな場なのか」「どんな立場なのか」「季節のこと」「色と柄の取り合わせ」など、TPO(なんて言葉はもちろん知りません〜笑)を考えながら、ビシッと迷いなく決めて行くのです。
その姿は、とてもカッコ良かったです(^^) 普段とのギャップの凄さ‼️笑
そしてそこには、母の
娘としての誇りと幸せが溢れていました。
思い出しても何だかホッコリするのです。(^^)
母方の祖父母の隣に住んでいた私は、
自他共に認める「おばぁちゃんっ子」
でした。
40才で家も財産も失った時、心配をかけたくない思いで「祖母には一切のことは秘密にする。」のが、我々の暗黙のルールでした。祖父は既に亡くなっていました。
娘3人と、不安を抱えたまま引っ越した住まいは、マンションの9階。
仕事も無く、気力も湧かず、、、子供たちを学校に送り出したあと、ベランダから空に向かって、
「おばぁちゃん、助けて‼️」
と声に出していた自分の姿を、昨日のことのように思い出します。会いたくても会いには行けない中で。
辛い時、勇気を出したい時、エネルギーが欲しい時、
空を見上げて「宇宙とつながる」
と言う感覚は、この頃から育んできたことなのかも知れません。
「○○ちゃんはええ子や。大丈夫や。」
きっと祖母はそう言ってくれるはず。(^^)
守られている感覚、心底有難いです❤️
祖母から母へ、母から私へ、私から娘たちへ、そして娘たちから孫たちへ、、、
代々、伝わっていく幸せ。
「目に見えない何か」を大切にしたい、、、
と、改めて思うこの頃です。
これって、年のせい⁉️笑
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