6月1日、日本を代表する写真家、田沼武能さんが93歳で亡くなられました。
ソマリアの廃墟、津波に襲われたインドネシア・・・極限下であっても、好奇心溢れる子どもたちの笑顔を撮り続けて来られた人。
その原点は、東京大空襲にあったのだそうです。
「浅草の自宅近くで黒こげの幼児の遺体を見た。防火水槽の中に立った姿だった。母親が炎の熱から『せめて水の中に』と入れたに違いない。幼児の表情は神々しく、地蔵のように見えた」・・・
防火水槽の中で、立ったまま亡くなっている幼児の黒こげの遺体・・・
その表情は神々しく、お地蔵さまのようだった・・・
新聞の文字を読むだけで、その衝撃的な映像が目の前に迫ってきます。
報道写真家として名を上げる好機があっても、決して戦争の悲惨さを撮る気持ちにはなれなかったと。
地位も名誉も捨て、欲や得に惑わされず、生涯、子どもたちの表情にカメラを向け続けた田沼さん。
その小冊子「地蔵さまと私」は、焼け野原で見た黒こげの幼児の記憶を、子どもに向けた優しい言葉でつづられていると言います。
ぜひ読んでみたい!とアマゾンをポチッとしてみたら、「現在扱われておりません」の文字。
あ〜残念‼️
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