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振り込まれ続けた2千円

40才で仕事を始めた頃から、時々新聞の切り抜きをするようになった私。そのほとんどが、人の温もりや人の生き方に関するものです。

以下は、ある日の切り抜きです。もうずいぶん昔のものですが、、、

「映像制作プロダクション社長のTさん(41才)。人にだまされる形で事業に失敗。10人いた社員も次々に辞めていき、2000万円近い負債だけが残った。

独身のTさんは両親と一緒に住んでいたが、やがて家にも帰らなくなり、事務所で寝泊りするようになった。

当然収入もゼロ。会社の銀行口座にも残高はほとんど残っていないはずなのに、なぜかいつも2千円程度の金額が銀行口座に残っていた。深く考えもせず、毎回全額を引き出しては食事と銭湯代に使った。電気とガスは止められていたが、家賃を催促された覚えは無かった。

それらに何の疑問も持たなかったのは、やはり心を病んでいたから。

そんな生活が1年以上続き、見かねた弟に実家に連れ戻された。

父も母も静かに迎えてくれた。近所の人にも必要以上に気遣われることは無く、人間不信に陥っていたTさんには、そんな気の置けない人づきあいこそが薬になり、病気は徐々に回復した。

気持ちが回復してくると、事務所に引きこもっていた間の2千円の謎がようやく解けた。

父親が、大きなお金だと何に使うか分からないと、2日おきに振り込んでくれたものだった。家賃の件も合点がいった。

下町の職人だった父が、税務署の人から振り込みの使徒不明金を追及され、それに対して、

母が鬼のような形相で反論していた

と、弟から笑い話のように聞かされた。

笑いながら涙が止まらなかった。

そして仕事を再開したのが1年前。

人を信じる力を、家族が取り戻させてくれた。」

何回読んでも涙するのです。

それも、同じ「母が鬼のような形相で、、、」のところで、ハンを押したように。笑

誠実に、律儀に仕事をし、大切に大切に、息子達を育てて来たお父さんとお母さん。その愛のすごさ‼️どんな気持ちで息子を見守っていたことでしょう。

その愛情が、彼を立ち直らせたのですね。

愛は勝つ‼️

愛は勝つ(KAN)の歌詞です(^^)

心配ないからね君の想いが
誰かにとどく明日がきっとある
どんなに困難でくじけそうでも
信じることを決してやめないで
Carry on carry out
傷つけ傷ついて愛する切なさに
すこし疲れてもOh もう一度夢見よう
愛されるよろこびを知っているのなら、、、❤️

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