昨日のブログを書いていて思い出したのは、「幸福は幸福を呼ぶ」という、宇野千代さん(1897〜1996)の文庫本の一節です。
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私は、辛いと思うことがあると、その辛いことの中に、体ごと飛び込んで行く。まず、飛び込んで行くと、その、辛い、と思う気持ちの中に、自分の体がなれてくる。不思議なことであるが、その、体がなれてくることで、それほどには、辛いとは思わなくなる。これが私の、生活の術(すべ)なのであった。
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考えてみると、やりきれない状態と言うものは、その当人がやりきれないと思う分量が多ければ多いほど、やりきれない状態になる。平気でいればある程度、平気になれるものである。これくらい平気になれた、と自分で自分に自慢するのが、暮らし方のコツではないかと思う。
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宇野千代さんは、4度の結婚、そして2度も破産を経験している。その度に「これしか生きていく道がない、と言う最低の場所へ、するりと平気で入り込む」というのです。
昨日のブログの中島啓江さんが、いじめられた相手に「ありがとう」と向かって行った話と同じですね。
「自由奔放に生きた女性」というイメージの宇野千代さんの言葉。私は時々文庫本を開いて、その生き方に触れて勇気をもらっています。
⭐️いよいよ12月。今年も「終わり良ければ全て良し」にしたいですね。また月曜日に。
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