「二平方メートルの世界で」・・・生まれたときから脳神経の病気で入退院を繰り返している小学校3年生の女の子、海音ちゃんが書いた絵本。以前のブログにも書きました。
「どうして自分だけが病気なんだろう」・・・ある日、海音ちゃんは病室で大発見をする。ベッドの机の裏には、それまでに入院した子供たちの落書きがあった。「みんながんばろうね」「ようやく退院できるよ」・・・それを見つけて「わたしはひとりぼっちじゃなかった!」と。
その体験をもとに生まれたこの絵本は、「子どもノンフィクション文学賞」の大賞受賞作品。涙なしには読めない絵本。
それを読んだ北永健人君も小学校3年生。生まれながら心臓に複数の難病を抱え、今までに手術は3回。入院もいっぱいしてきた。
「みんなはやっていいのに、ぼくはだめなことがたくさん」
「毎朝、お父さんと『やってはいけないこと』をかくにんする。おなかをぶつけてはだめ。つかれたら休む。体育は大すきだけど、マット運動や鉄ぼうはいつも見学してる」
テレビを真似してブリッジすると、お母さんがペースメーカーと心臓をつなぐリードが切れてしまうかもしれないと必死で止める。健人君は机の下に潜り込み、「こんな心臓なんかいらない!」と叫ぶ・・・
去年の夏休み、お母さんが「二平方メートルの世界で」の絵本を健人君に手渡した。
健人君がこの絵本を読んだ感想文は、夏休み明けの授業で紹介された。
「ぼくはひとりじゃないんだと思いました。とても心がうれしい気持ちになりました。たくさんの子どもたちが、毎日治りょうをがんばっています。びょう気にまけない強い気もちで、ぼくは、ぼくらしく、生きていこうと思います」
すごい、すごい、健人君、素晴らしい‼️
「みんなに読んでもらえて、ちょっとうれしかった。びょう気のこと、もうかくさなくてもいいかな。心ぞうの本も読んでいる。めちゃくちゃむずかしいことしか書いていないけど」・・・と。
完治しない心臓病を抱えながら、健人君は昨秋、9歳になった。
「朝学校に行くとき、お母さんから「お誕生日おめでとう」って言われた。手じゅつしてもう6年だし、言ってなかったことを言ってみた」
「ぼくはびょう気といっしょに生きていくよ」
「お母さん、だまっちゃった。びっくりしたのかな」
お母さん、泣いちゃったんですよね〜❤️見知らぬオバさんの私も泣けます。
「いまは、おり紙をすごくきわめたい。4年生になったら算数のテストで百点とりたいし、なわとびの『はやぶさ』は10回とぶ。しょう来は、ラーメン屋さんになりたい」
健人君、これからの夢がいっぱい!
「ひとりぼっちじゃない」「分かってくれる人がいる」・・・大人も子供もおんなじですね〜
心に温かい灯がともったような、幸せな気持ちにさせてもらいました❤️
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